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WORKS | Q-inGun

キューインガン バナー

「キューインガン(2016)」は、本体をテレビに接続するだけで遊べる手軽なゲーム機です。単なるガンシューティングではなく、「吸い込み」アクションが特徴的です。商品化までのデザインプロセスを解説します。

01

初期プロトタイプ案

Phase 1: Dinosaur Motif

NOTE: 最初の構想ではゲームのストーリーがSF的&コミカルな世界観だったため、リアルな銃モチーフは避け、子供に人気の恐竜をモチーフとした空想デザインで検討。

TYPE-A POWER
TYPE-B SPEED
TYPE-C STANDARD
02

コンセプトの再定義

Redefining the Concept

市場でサイクロン掃除機が流行しているのを見て、コンセプトを**「吸引(CYCLONE)」**に大きく方向転換しました。ギミックの楽しさを最大限に引き出すため、メカニカルで機能美あふれる「キューインガン」の設計へと進みました。

企画の目標:
  • 吸引力を最大化すること
  • サイクロン動作を可視化すること
  • 握りやすいグリップデザイン
  • 安全で丈夫な設計
03

再定義デザイン案

Phase 2: Cyclone Implementation

NOTE: ギミック重視の「サイクロン掃除機」モチーフへコンセプトを転換してデザインを再考。

TYPE-D GATLING
TYPE-E COMPACT
TYPE-F FUTURISTIC
04

デザイン・リファインメント

Detail Sketches and Sub-Weapon Plan

コンセプト転換後、ギミックと操作性を詳細に検討したスケッチ群です。左図は製品のトリガーやQ-INグリップなど各部の構造を示した詳細な修正案です。右図は協力プレイを想定した2P側(青色配色)のサブウェポンデザイン案ですが、最終的にコストの関係で不採用となりました(残念)。

05

最終製品デザイン

Final Product

最終的に株式会社タカラトミーより発売された製品です。安全性を考慮した丸みを帯びた形状と、子供が握りやすいグリップが特徴です。**左図**はパッケージと製品本体の全体像、**右図**はグリップ部の拡張ギミック(Q-INグリップ)を操作している様子を示すイメージカットです。

2016 ©TOMY